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活動実績|平岡せいき|愛媛県伊予市

<平成29年6月定例議会 一般質問>

  議会の改選を終え、新しい顔ぶれとなった議会。そして新しい市庁舎。
また新たな4年を向けるにあたり、私個人と致しましても正にゼロからの出発と言っても過言ではないと痛感しております。
これから伊予市が迎える財政難に対して綺麗事を言うつもりはありません。
是は是、非は非の議員として、先手、先手で改革提案をして参りたいと思いますので理事者の皆様におかれましても前向きなご答弁を宜しくお願い致します。

それでは質問を致します。質問は二つで御座います。
一つ目は「小中学校のパソコン使用料と全ての見直しについて。」
二つ目は「ひめボス」宣言と伊予市役所のワーク・ライフ・バランス」です。

まず一つ目の「小中学校のパソコン使用料と全ての見直しについて。」です。
小中学校の校務用パソコンの使用賃貸借料と、学習用パソコン使用賃貸借料の28年度の実績において57,688,560円が計上されております。また、29年度の骨格予算においても61,803,000円の予算が組まれておりました。

それは小学校費と中学校費で分かれており、更にパソコン使用料と情報機器リース料として4つにわかれて、727台分として予算計上されているとのこと。
このパソコンの使用料と情報機器リース料の導入ですが、5年契約と6年契約で平成21年度からこの契約が始まっており、伊予市の小中学校の教職員用と学習用と伺っております。
更にそのパソコンの保障などについて調べて行くと、原則1年の無償保障期間で、機器によっては3年及び5年の保守とありますが、実際は部品以外の工賃などは有償との事でした。
その契約を結ぶ為に、指名競争入札とされておりますが、このパソコンの使用料に関して4回の指名競争入札で、数万円の金額差で同じ会社が落札されております。要するにパソコンにおいては全て1社が独占契約となっておりました。

今の時代にパソコンを使った授業が必要な事は十分解っておりますし、少しでも先進的な授業方法を取り入れた学校の体制整備が必要な事は十分理解しております。しかし、過去5年間の総額で計算し、5年間のパソコンの使用料だけで約2億9000万円、おおよそ3億もの税金の使われ方は正しいのでしょうか。
今の時代、現時点で伊予市の小・中学校や校務で使われているパソコンのスペックなら1台10万円も出せば購入ができます。もちろんウインドゥズ7や8、マイクロソフトオフィスまで含まれた、電源さえ入れれば使えるパソコンです。
実際に事前に調査をお願いし、伊予市では教職員用、学習用共にパソコンのスペックに規定は無いと解答も頂いていますし、今使われている機種も一般的に販売されているパソコンの中でも中間クラスのスペックでした。
もちろん保障は私が前もって調べた内容と全く同じ様に付いていますし、今の時代のパソコンがそんなにドンドン壊れるような事はありません。

もちろん727台もの数を購入となると、大幅な値引きが可能である事は誰もが考える事ではないでしょうか。私がヒューマンパッカードとNECに見積もりを出して頂いたところ、同スペックで値引きをして1台単価約8万円程度での購入が可能であるとの事です。

ここは百歩譲って分かりやすく、パソコン1台10万円としたとしても、7270万円。周辺機器を含めたとしても、1億円程度で納まるのではないかと思われます。では、その差額2億円を如何お考えでしょうか。

そこで質問致します。
1、 このパソコンの使用料と情報機器リース料に関して、平成21年からこの制度を導入していますが、どこの企業が落札して来たのでしょうか。その契約ごとにお教え下さい。
2、 平成21年時の契約内容と今の平成29年の契約内容に何か変更があるのか、無いのか。また、納入されるパソコンの機種やスペックなどを前もって市や教育現場は知っているのか、いないのか、お教え下さい。
3、 私が一般企業の経営感覚で計算しただけでも2億円もの損失と考えております。この727台のパソコンの使用料として約3億円と言う税金の使われ方は正しいと思っていらっしゃるのでしょうか。また、この質問についてどう考えていらっしゃるのか、お教え下さい。
4、 私はこのパソコンの使用料に関しては、伊予市において氷山の一角だと思っております。財政が厳しい環境の中、今後平成33年頃には危機的な未来が待っているにも拘らず、無駄を削減する気持ちがあるのでしょうか。他にも無数にあると思われる様々な使用料の見直しを行う気概があるのでしょうか。お教え下さい。
5、 最後に、理事者の皆様はこの様な税金の使途について何も不思議に思われないのでしょうか。それとも思っていても何も言えなかったのでしょうか。
このパソコンだけではありません。理事者の皆様の身近にある様々な使用料やリースなど、当たり前を見直して、これからの行政運営の在り方を変える必要があると思っていらっしゃるのかお教え下さい。

以上5つの質問に理事者の皆様の明確な答弁を宜しくお願い致します。
それでは二つ目です。
二つ目は「ひめボス宣言と伊予市役所のワーク・ライフ・バランス」です。
今年の2月15日、愛媛県市長連携推進本部 第2回会議において愛媛県知事と全市町長が愛媛県版イクボス=「ひめボス」合同宣言を行いました。
また伊予市もホームページに「ひめボス」宣言をしている事が掲載されています。この「ひめボス宣言」ですが、知らない方の為にも簡単に説明したいと思います。

ひめボス合同宣言
1 私たちは愛媛県の自治体の長として、職員の仕事と家庭生活や地域活動などの両立を支援しながら、組織としての成果を出し、自らも仕事と私生活をまるごと楽しむ愛媛のイクボス「ひめボス」となり、自治体の先頭に立ってこの取組を推進します。
2 さらに、私たちは県内企業や団体等にも「ひめボス」の輪を広げ、愛媛で暮らす人々がこれまで以上に家庭生活や地域活動などと両立しながら、愛顔(えがお)で働くことができる環境づくりを進め、更なる愛媛の活性化を目指して全力で取り組みます。とあります。

更に知事は自らの宣言の言葉として、「部下の仕事と生活の調和を考えて、組織の業績も結果を出しつつ、自らの仕事と私生活を楽しむ上司、これが通称イクボスでございます。ただ、このイクボスというのは、あくまでも個人の生活とそして所属している組織への働き掛けというふうな枠の中にありますので、ここに「愛媛の活性化を願い、愛媛で働く人を応援する」という、社会貢献的な視点を新たに付加したものとしてネーミングしたのが「ひめボス」ということになりますので、受け止めていただけたら幸いでございます。」とおっしゃっております。

私はこの宣言をじっくりと読んで、これからの伊予市の働き方改革に本当に必要不可欠なものであると思いました。
今、民間社会では何が起きているかご存知ですか。

皆様も御存じだと思いますが、電通が起こした過重労働による自殺問題を筆頭に、民間では市場万能主義に基づく過酷な自由競争のしわ寄せが労働者に集まり、労災や過労死、過労自殺や、うつ病等のメンタルの問題が深刻な問題となっています。
その現実は上司が知らない所で発生したとしても、その責任逃れが出来ない時代である事は避ける事は出来ません。
俗に言うブラック企業として烙印を押される事で、年間数千億の売り上げを叩き出す大企業ですら経営の危機に直面しています。
もしこの市役所で起こったならどんな事が想像されるでしょうか。職員の命を守り、生き生きと働き、私生活も充実する環境整備を行う。今の時代、それが本当の危機管理と言うものではないでしょうか。

人口減少や少子高齢化社会において、長時間労働の削減や柔軟な働き方の実現などにより、男女共に働きやすく、働きがいのある職場環境づくりを推進する「働き方改革」は組織にとって経営戦略であり、この市役所においては特にお手本となるべく、
率先的なワークライフバランスを実現し、地域経済の活性化や潜在成長を促し、市役所内の協働による好循環で達成満足度が求められるのではないでしょうか。

そこで質問致します。
1、 この「ひめボス」宣言は職員にどれだけ浸透させているのでしょうか。
2、 伊予市のホームページにも早々に掲載されていますが、この宣言を知事と共にした市長は具体的に、何をスタートさせているのか。また、どの部署で何が行われているのかお答え下さい。
3、 「ひめボス」宣言を前にし、我が市も働き方改革を進めなければならないのです。
私が今年3月議会で質問した時間外勤務手当ですが、28年度決算で最終結果の金額は幾らになったのでしょうか。また、4年連続大幅増額に対して、理事者の上司に位置する皆様は、今後に対して何か具体的な対策は打っているのでしょうか。打っているなら、いつからか、そして具体的な内容を。打っていないなら何故放置するのかをお答え下さい。
4、 内閣府は「ワーク・ライフ・バランス」を提唱し、愛媛県が宣言した「ひめボス」ですが、知事は県内・市内各企業や団体に積極的に輪を広げ、浸透を勧めて行きたいとして、「ひめボス宣言事業所」の募集を行っております。しかし、まずは伊予市役所内の指針、方法、取り組みが成されてなければ説得力が無いのは誰もがお分かりだと思います。まず伊予市が率先して何に取り組み、その実績をどうやって作り、それを基に伊予市で「ひめボス宣言事業所」を何社目標としてあればお教え下さい。
5、 仕事と家庭において充実すると言う事は、自然に笑顔も出て来るものです。個人を指摘する事は出来ませんが未だに「挨拶が出来ていない。」と、市民から聞いたり、ネット上での書き込みを時々目にし、悲しくなる事があります。 この挨拶について26年9月にも議会で質問致しました。再読して頂き、今何を対策しているか、また今後に対する実行出来る取り組みがあればお教え頂ければと思います。

以上5つの質問ですが、理事者の皆様明解なご答弁を宜しくお願い致します。