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活動実績|平岡せいき|愛媛県伊予市


 <平成25年9月定例議会 一般質問>

  議長(佐川秋夫君)再開をいたします。平岡清樹議員、御登壇願います。
〔1番 平岡清樹君 登壇〕
1番(平岡清樹君)1番議席、みんなの党、一風会の平岡清樹です。よろしくお願いします。
6月議会において、経済活性化戦略チーム案、栗の里公園改善案、最新設備と行政サービスの充実した図書館案などを御提案させていただいているのですが、 今回もさらなる魅力を伊予市に!という邁進する気持ちを持ち、伊予市に人が集まり、伊予市が活気を取り戻すような他市との差別化政策を率先的に進めていき たいので、市長、理事者の皆様、どうかよろしくお願いします。

では、諸先輩方を差しおいてまことに恐縮ではございますが、議長にも許可をいただきましたので質問させていただきます。質問は全部で3点でございます。 1点目は、伊予市に大学野球キャンプ、合宿の誘致を、2点目は、伊予市の集中豪雨対策について、3点目は湊町臨海埋立造成地についてです。

まず、1点目の伊予市に大学野球キャンプ、合宿誘致についてですが、今回は、野球王国愛媛と言われていることを踏まえて、 野球に焦点を絞って取り上げたいと思います。 現在、ほとんど使用されていないウェルピア伊予のグラウンドを改善し、全国の大学野球チームの合宿を行い、えひめ国体を目の前にした伊予市が、 官民一体となり、受け入れ態勢の整備、積極的な誘致活動を行うことで、スポーツに対する取り組みのアピール、及びウェルピア伊予の利用促進を実現する提案です。

最初に、大学野球キャンプ、合宿誘致、その条件ですが、伊予市を初め愛媛県の中予地方は、瀬戸内沿岸に位置することにより、一年を通じて温暖で気温も安定し、 年間平均気温の高さでも全国で14位と上位となっております。降水日数の少なさでは全国47都道府県の中でも常に上位に位置し、 皆様御存じのように、特に伊予市においては冬でも雪がほとんど降らず、災害なども非常に少ないのが特徴です。この気候のよさが、 野球を初めとする屋外スポーツの合宿には非常に重要で、キャンプ地選択では大事な理由となっているようです。

また、今回は野球に的を絞ると、この中予地区においてグラウンドの条件で表土、表面の土の事ですが、野球では表土が重要な条件であり、いわゆる黒土を使用しており、 一般でも使用できる野球場は松山市所有の坊っちゃんスタジアム、マドンナスタジアム、一般企業が所有するひめぎんグラウンド、 それを除けば伊予市にあるしおさいグラウンドとウェルピア伊予グラウンドだけになります。その他のグラウンドは、全て土が通常の真砂土です。 その中でも、坊っちゃんスタジアムとマドンナスタジアムは共に人気が高く、随分前から予約を入れないと簡単に借りることもできないような状況となっており、 県外から来る大学や社会人チームなども練習する球場がないのが現状です。

私が、独自で松山大学の野球部コーチ越智氏にいろいろとお話を聞きに行きましたところ、キャンプ地選択の方法として気候、宿泊料金、大浴場の有無、バリエーションのある食事、 体育館など運動施設の使用時間及び料金、雨天時の練習場所、送迎の有無などが希望条件とのことです。また、大学生はよく食べることから、宿泊地近くにコンビニ、 洗濯物が間に合わない場合のコインランドリー、整体などのボディケア案内、地元の食材を使った安い飲食店、アイシングなどに使える製氷機などが上げられました。 できることなら、学生の財政事情を考慮して、補助金などの支援制度がある自治体が選択肢の条件になるともおっしゃっていました。

そこで、グラウンドだけでなく、大型宿泊設備、洗濯機、体育館、ゴルフやテニス、大浴場、サウナなどを存分に生かせる施設がウェルピア伊予にはあります。 また、補助金や支援金の件ですが、伊予市役所からも兼務でスポーツに関心の深い担当者を、一、二名でよいのでスポーツ課として配置し、キャンプ、合宿支援窓口を設置、 宿泊日数や人数に応じて少額でも補助金や支援金を提案すると、学生も大学も選択しやすいのではないでしょうか。営業戦略的には、ウェルピア伊予主導のもと資料を製作し、 中部、関東方面以北を中心に郵送、関東地方にレンタル会場を用意し、出張にて複数の大学合同でキャンプ誘致の大々的なプレゼンを行うこともつけ加えておきます。

このような運営を持続的に行うことで、伊予市自体の取り組みを全国の大学側にも理解してもらいやすく、合宿の候補地に決まりやすい環境となります。 もちろん、伊予市のアピールも忘れてはいけません。谷上山の登頂ランニングや五色浜の砂浜ダッシュ、双海の海岸線マラソンなども伊予市から提案したり、伊予市の観光、 飲食店マップをつくり案内、市長直々の歓迎会や地元幼稚園の出迎えをマスコミに取材していただいたり、ウェルピア伊予に横断幕を設置したり、 練習中に沿道から市民の温かい声援など官民一体の応援なども、他県から合宿に来た学生の心に響く一つのパフォーマンスになることでしょう。そのパフォーマンスは、 来年の誘致や他校への口コミにつながることは間違いありません。

先日、私がウェルピア伊予のグラウンドを視察しましたところ、成人の硬式野球に必要な設備といたしましては、グラウンドの黒土の入れかえ、芝生の整備、 スコアリングボード、ファウルネットを高くし、グラウンドに併設して、ピッチャーのブルペン、バッティングケージなどを設置すれば、硬式球場として 十分その機能を有するグラウンドとして使えるのではないかと思います。これらの設備について、どれも何億円もかかる設備でもありませんし、 ランニングコストは芝生を除けば使用の際には使用者に委任すればいいと思います。

私の今回提案する目的は、この大学キャンプ誘致だけではありません。大学野球キャンプ以外も、プロや社会人野球の2軍キャンプ、女子野球クラブ、高校野球キャンプなどの 誘致も率先的に行うことを忘れてはいけません。ちなみに、一例を挙げると、沖縄県や宮崎県などはプロの誘致に成功し、野球、サッカーが各地でキャンプを張っており、 チームだけでなく、応援ツアーや報道関係の宿泊なども来県するため、その経済効果は100億円を優に超えると試算しています。ただし、プロスポーツチームの誘致には、 整備された施設、交通アクセスの便利、充実した宿泊施設、歓楽街などが近くにあることなどが条件となり、今の伊予市では対応できないのが現実ですが、 大学のスポーツ合宿は県内の公的施設で十分と考えており、施設の利用や食事などのしっかりとしたプレゼンを行うことで、伊予市にとっても認知度アップと利用促進に大きくつながります。

個人的に、道後の旅館宝荘にも取材に行きました。2017年にえひめ国体もあることを踏まえ、道後界隈の旅館も率先して、試行錯誤しながらスポーツキャンプの誘致をしていますし、 松山市の文化・スポーツ振興課も、競輪の開催日以外は空きの多い競輪選手の宿泊施設を、全日本女子硬式野球選手権で出場チームに利用してもらい、好評だったと愛媛新聞に記事が出ていました。 合宿やキャンプのシーズン以外でも利用促進を考えると、大学硬式野球で四国リーグ戦年2回、新人戦1回、中四国代表戦なども毎年行われています。ここにも目をつけ、スポーツに特化した設備を有し、 アフターサービスの行き届いた宿泊施設だと、各スポーツ大会が愛媛で開催されるたびに運営サイドから宿泊指名を受けることも可能となります。

また、愛媛県は全国高校野球選手権大会では勝率が全国1位、その高校生が成人になっても、野球をスポーツの一つとして楽しむ大人が数多くいることも調べてみました。 現在、中予地区連盟に登録されている軟式野球チーム数だけでも60チーム以上、登録をされていないチームを合わせると100チームを超えると言われています。 その野球王国愛媛の現状が、黒土のグラウンドが少ない現実を、商売で言うなら隙間ビジネス、行政で言うなら地域活性化の具体策として考える一つのチャンスだと思います。 ウェルピア伊予の野球グラウンドを整備し、しおさいグラウンドと併用できる環境づくりが、選手だけでなくスタッフや観客、マスコミも来場することでしょう。 そうなれば、ウェルピア伊予の名前も今まで以上に多くの皆様の耳に入るようになります。よく聞くということは、施設自体の存在価値が上がり、一般の利用促進にも必ず繋がります。 もちろん、相乗効果で、お風呂、食事、自販機などの副収入における経済効果も確実に上がります。土日に利用されているえひめ港南シニア様への配慮も必要ですが、 設備の充実化で今まで以上の環境の中、更に内容の濃い練習ができることは明白です。

9月8日、東京でのオリンピック開催が決定しました。私もテレビを見ていて、2年前から招致活動を見守っていた一人として、自然に嬉し涙が出てきました。 首都東京は官民一体となり、諦めることなくして世界を相手に夢を勝ち取ったのです。今後7年間、日本は東京オリンピック成功という目標に向けて一つになり、 スポーツを起爆剤とした夢や希望を与えると同時に、経済効果という大きな船をも一緒に迎え入れることになるでしょう。我が伊予市も、その中間点に位置する平成29年にえひめ国体を控えております。 率先してスポーツを推進し、子供から年配の皆様の健康に大きな意味を持つ環境づくりを官民協働で行う。もちろん、うまくいくこともいかないこともあるでしょう。 しかし、努力とは反復です。忍耐強く繰り返して行うことで飛躍のときは必ず来ます。伊予市がこのような取り組みを成功させれば、スポーツ立県愛媛の実現に取り組んでいる中、 大きな存在に選ばれる可能性も十分秘めています。

リスクも少なく、ランニングコストも低価格で抑えられると思う今回の提案ですが、今後の理事者の皆様のお考え、御見解をお聞かせください。

産業建設部長(久保元英君)議長
議長(佐川秋夫君)久保産業建設部長
産業建設部長(久保元英君) ただいまウェルピア伊予グラウンドの利用促進について4点の御質問をいただきました。私から御答弁申し上げます。

1点目の伊予市に全国から大学野球を含む野球キャンプの誘致をについてでございますが、御承知のとおり、伊予市にはしおさい公園、ウェルピア伊予に黒土の野球場がございます。 しおさい公園の野球場につきましては、年間使用可能日約300日のうち約230日の利用があり、同様にウェルピア伊予野球場につきましても、365日中約150日利用されている状況で、 特に土曜、日曜日はほとんど使用している状況でございます。大学野球を含む野球キャンプを誘致するためにも、一般利用者の利用調整が必要となってくるなど条件整備を伴いますので、 いましばらく検討を重ねてまいりたいと思います。

2点目の野球王国愛媛の象徴となる伊予市を目指すは同感でございまして、御承知のとおり、8月に行われました2013ザバス杯全国選抜リトルリーグ野球大会で、えひめ港南リトルリーグが 見事初優勝を果たしました。このことは伊予市の誇りであり、またこれにより、全国に野球が盛んな伊予市をアピールすることができたと喜んでおります。 さて、しおさい公園のグラウンドは平成7年に整備されたもので、現在のところ特に目立った老朽箇所はございませんが、ウェルピア伊予のグラウンドは完成後30年余りが経過しており、 経年劣化があらわれております。ウェルピア伊予グラウンドの整備充実につきましては、施設全体の問題もございますので、今後運営のあり方を広く見直す中で、方向性を見出してまいりたいと考えております。

3点目の御質問につきましては、野球合宿など指定管理者において、スポーツパック、学割パックなど、施設利用料半額などの特典を設けたプランにより利用促進に取り組んでいるものであり、 平成22年度は社会人2件、学生18件の合計20件、23年度は社会人2件、学生17件、合計19件、24年度は社会人2件、学生32件の合計34件の合宿実績でございます。御指摘をいただきました市による 支援や補助による率先した誘致につきましては、野球のみならず他のスポーツを含め、市として何が行えるかを今後関係部局と連携し、研究検討を行ってまいりたいと思います。

4点目の質問につきましては、議員御指摘のとおり、平日使用は大いに利用促進を図っていきたいわけでございます。ただ、先ほども申し上げましたとおり、 土曜、日曜日はほとんど使用されている状況であり、一般の方も利用が難しい状況でございます。土曜、日曜日の社会人野球に対する利用配慮は必要とは考えますが、港南シニアチームの 利用形態の現状を見たときかなり難しく、解決すべき課題が多いのでございます。これらの克服するべき課題に対する解決をどのように見出していくかを含めて、 有効な方策を検討してまいりたいと考えております。

野球合宿の誘致促進につきましては、ウェルピア伊予の施設の有効活用という面で貴重な御提案です。とりあえず、月曜日から金曜日までの比較的利用可能な時間帯に、 大学野球などの合宿誘致を今まで以上に積極的に行うなど鋭意取り組んでまいりたいと存じますので、議員におかれましては、情報提供等何かと御指導、 御支援をいただきますようよろしくお願い申し上げ、御答弁といたします。

1番(平岡清樹君)議長
議長(佐川秋夫君)平岡清樹議員
1番(平岡清樹君)十分前向きな御返答ありがとうございます。ただ、2017年、平成29年にえひめ国体が開催されます。 特に、それまでスポーツに関して愛媛県は力を入れて来るというふうに僕は見ているのですが、このウェルピア伊予グラウンドにおいて、確かに港南リトルリーグ全国優勝、 すばらしい成績を上げていただいていますが、港南シニア様だけの球場ではないということを御理解いただいて、これから大学だけじゃなくいろんな人が使えるようなグラウンドとして、 この伊予市のウェルピア伊予を活性化させるためにもさらに力を入れていきたいと私は思っています。

今後、東京オリンピックに向けてスポーツ熱が過熱していく中で、ウェルピア伊予のグラウンドの球場の改修に積極的になっていただけるようお願いしたいのですが、 例えば具体的な期間とかというのがあれば1点だけお願いします。

都市整備課長(日山一正君)議長
議長(佐川秋夫君)日山都市整備課長
都市整備課長(日山一正君)所管の都市整備課長の日山です。御答弁申し上げます。まず、港南シニアリーグの使用でございますけども、 中学生が対象になっておりますので、土曜日は午後から、そして日曜日は終日使用しておりますし、子供たちの練習環境としてウェルピア伊予が必須条件の、 現在のところ伊予市に広いグラウンドがほかに使えるところがない中で、ウェルピア伊予で鍛錬してそれなりの成果を上げておるというのは間違いないところでございます。

これからえひめ国体、また東京オリンピックというようなことで、スポーツの情熱といいますか雰囲気が高揚する中で、ウェルピア伊予の施設改修についても 何らかの措置を講じられないかということでございますけども、軽微な修繕等につきまして前向きに、指定管理者と協議しながら改修できるところは改修してまいりたいと考えております。 ただ、大型の投資が必要とするような大型の改修につきましては、議員さんも御案内のとおり、ウェルピア伊予も緊急性を伴うような修繕箇所が多分にありまして、 とにかく計画的に今取り組んでおるところでございます。緊急性なども考慮しながら、また議員さんのお気持ちも十分察しながら、そこらも組み入れながら、 今後改修計画の中で見直しを図っていきたいなと思いますので、御了解願ったらと思います。

議長(佐川秋夫君)再々質問ありますか。
1番(平岡清樹君)議長
議長(佐川秋夫君)平岡清樹議員
1番(平岡清樹君)御答弁ありがとうございます。件数が、平成22年が20件、23年度が19件、平成24年度が34件、365日のうちこれが丸一日でなく、 午前中だけ午後だけという時間帯も含めて本当に少ない利用回数となっており、24年度における野球場グラウンドに付随する総売上げ自体が532万4,000円、1年間でたった532万4,000円です、 宿泊代も全部入れてですね。このあたりをまず打開をするという前向きな姿勢と経済観念というのが、これからウェルピア伊予においても伊予市においても必ず必要になってくると僕は思っています。 ブルペンをつくったりとか、バッティングケージをつくったりとか、ネットを高くするとかに費用が必要なことは十分わかりますけど、そういうことができるような市の力というもの をこれから僕もつけていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。
以上です。

議長(佐川秋夫君)次に移ってください。
1番(平岡清樹君)議長
議長(佐川秋夫君)平岡清樹議員
1番(平岡清樹君)2点目になります。2点目は、近年、特に今年における集中豪雨に対する伊予市としての対策です。 毎年のように、夏前から秋にかけて集中豪雨とその被害の大きさがニュースを通じて日本を震撼させています。異常気象と言われていますが、これも地球温暖化の一端です。 なぜかというと、地球の温暖化が進むと地表も海水の温度も上がります。温度が上がると、地球上の海水を含める水分が乾燥して大気中に蒸発するのです。それが上空に上がり、 雲になる。そして、それは過去にないほどの水分を含んだ雲が空から降ってくる。本当に単純な答えです。しかし、この単純な答えが人の命をも奪い、大きな被害をもたらします。

先月、先々月の山口県と島根県の大規模水害をテレビで御覧になったでしょうか。1時間に50ミリの降水量で前が見えなくなるほどなのに、 観測史上をはるかに上回る1時間に140ミリもの雨が降った結果があのような大水害を起こしたのです。ニュースの中で、『あっという間に道路は土石流で寸断され、 家の中には泥水が入ってきて、1階部分を埋め尽くした。もう使えるものなど何もありません。しょうがないだけでは生きていけない。』 あの被害者のお年寄りの落ち込んだ表情とコメントが忘れられません。当然、各個人が自分で復旧するしかないのですから、その辛さと負担は本当にはかり知れなく、 人生において過去にないほどの莫大な費用が発生することは間違いありません。しかも、これは何も遠く離れた異国の話ではありません。本当に近県で起こった出来事なのです。

中山や双海も含めた伊予市にも、いつ過去に経験したことのないような集中豪雨が来るかもしれません。毎年のように更新する最高気温の記録、それに伴い雨が多く降る年と降らない 年の降水量の変動が激しくなっています。今、日本では観測史上最多の降水量を更新し続け、局地的に降る集中豪雨は、日本のみならず全世界で被害に遭われた方々がおり、 中でも国内に目を向ければ、先月に起きた大規模な災害を見れば、我が伊予市においても今ここで更に身を引き締める必要性があるのは間違いありません。

そんなことを考えながら、私は伊予市の県河川、大谷川、梢川、森川、長尾谷川など数カ所を視察に行きました。写真を撮ってきましたが、特に少し上流の河川などは、 川かどうかわからないほど背の高い草に覆われている河川が多数あり、中には川の土手よりも高くアシが伸びて、完全に川ではなく森になっているところもあります。 これでは集中豪雨で濁流があふれるか、下流に流れてどこかでせきとめられ、大きな被害になる可能性も十分想定でき、危険だと感じました。今後、この異常気象が元に戻ることはなく、 今よりもさらに水害対策が必要になってくることは間違いありません。

伊予市にも、過去に経験したことのないような集中豪雨、このゲリラ的に降ってくる集中豪雨はいつ来るかわかりません。 自然に待ったはないのです。他県、周りを見て、自らが立ち上がることが大事です。想定範囲を決めてからでも構いません。今からすぐにでも被害をなくす対策、 もしくは最小限で被害を食いとめられる河川整備への着手などの方向で動いていかないと、あの川の状態を見る限り、 大きな被害が起こってからでは市民の皆様に人災と言われても仕方なくなってしまいます。9月も半ばを迎え、この伊予市も夏が終わり台風シーズンに突入しています。 この今の現実を直視し、今後地球環境が大きく変わらない限り、このような集中豪雨による被害は必ず増えることは間違いないでしょう。

そこで、3つに質問を分けました。

1.今後の集中豪雨対策に向けた全てのハード面における愛媛県との連携による河川対策。
2.愛媛県への予算要望の状況と今後の見解について。
3.大雨が続くと市民の皆様は不安になります。万が一の際における水害時の行政側からの綿密な対処方法シミュレーションや、 今よりもわかりやすい集中豪雨水害ハザードマップの製作などのソフト面の対策について、理事者の皆様の御意見をお聞かせください。

総務部長(長尾雅典君)議長
議長(佐川秋夫君)長尾総務部長
総務部長(長尾雅典君)平岡議員の伊予市の集中豪雨対策に関する御質問のうち、3点目の水害時の行政側の綿密な対処方法と 集中豪雨水害ハザードマップの製作について、まず私のほうから答弁申し上げます。

本市では、河川や海岸の洪水、津波または高潮等の水災害を警戒、防御するために伊予市水防計画を作成し、毎年見直しをかけているところでございます。 この中で、水防本部における役割分担、非常時の配備体制や水防活動の内容等を定めるなど、水防業務が円滑に実施できるよう整備をしております。 また、市民の避難活動が迅速に実施されるように、避難勧告等の判断・伝達マニュアルを定め、避難勧告等の判断基準や伝達内容等を具体的に定めております。

次に、水害に関するハザードマップにつきましては、現在の防災マップに、重信川の洪水による浸水想定区域及び東南海・南海地震津波浸水想定区域並びに水防計画で 指定している水防区域を表示をしております。また、地震等によりため池が決壊した場合の浸水想定区域を示したため池ハザードマップはこのたび作成を完了し、 10月に全戸配布をした後、希望される地域には住民説明会を行うなど周知を徹底していくこととしております。

なお、雨水による浸水被害について、浸水想定区域や浸水箇所を記載した内水ハザードマップは作成をしておりませんが、当面は今後見込まれる総合防災マップの改訂に当たり、 先ほどのため池ハザードマップのデータとともに、過去の豪雨被害で浸水被害の生じた箇所をマップ上に示すことも検討していきたいというふうに考えてございます。
以上、答弁といたします。

産業建設部長(久保元英君)議長
議長(佐川秋夫君)久保産業建設部長
産業建設部長(久保元英君)続きまして、1点、2点目についての御質問に私から御答弁申し上げます。 今後の集中豪雨対策に向けた全てのハード面における愛媛県との連携による河川対策及び愛媛県への予算要望等の状況と今後の見解について御質問でございますが、 関連がございますので、あわせて御答弁申し上げます。

本市を流れている県管理河川は、中山地域に一級河川が21、二級河川が伊予地域に21、双海地域に21河川の合計63河川がございます。県河川の管理につきましては、 河川の流水に支障を来している箇所の機能維持、例えば護岸石積みの崩壊箇所の補修や河床掘削、流下断面を阻害している障害物の撤去等について愛媛県が維持管理を行っております。 愛媛県では、緊急度、優先度の高い箇所から対応しておりますが、予算に限りがあることから、河床に土砂が堆積したり 、木が生えている状況の河川が多くあることは議員も御承知のとおりであります。平成22年から24年度までに護岸改修等16件で約4,700万円、除草、立木処理が7件で約1,030万円、 土砂撤去が13件で約2,480万円となっており、3年間の合計が8,210万円、年平均で約2,740万円の実績となっているようであります。現在、本市における県管理河川の大規模な改修計画はなく 、災害等が発生して初めて被災箇所の復旧を行っているのが現状であります。先日の豪雨により、護岸の崩壊や護岸上部から越流している農地等への被害が発生したので、 その対策を要請しているところであり、災害復旧では原状回復が基本であり、根本的な解決に至らないのが現状でございます。

今後、地域住民の要望や現場の状況を的確に把握し、護岸のかさ上げや湾曲部の改修等流下断面の確保のため、根本的な改修を早期に実施されるよう県に強く要望、要請を行うとともに、 地元に対して用地協力等の対応を行ってまいりたいと考えております。
以上、答弁といたします。

1番(平岡清樹君)議長
議長(佐川秋夫君)平岡清樹議員
1番(平岡清樹君)御答弁ありがとうございます。先ほどの話の中で、愛媛県に強く要望、要請を行うとともにという言葉をいただき、誠にありがとうございます。 近年、どんどん雨が多くなってきているのが現状でありまして、私はちょっと心配になりまして色々調べた結果、愛媛県の建設部河川課の方で調べたところ、 梢川においては大谷川の上流に放水路を建設していて、そこから下は全部伊予市が管理となっているとあります。梢川の放水路より下流域は準用河川として伊予市の管理となっている、 これが多分一番キーワードになってくると思うんですが、他のところについては、25年度予算で森川、大谷川、三秋川、これについては河床掘削を実施するようになっていますけど、 この25年度予算の中で、森川、大谷川、三秋川の掘削がいつ頃から行われるかと。もしくは、梢川の伊予市の管理下に置かれている部分をこれからどうするのかという点だけ、よろしくお願いします。

道路河川課長(上坂博一君)議長
議長(佐川秋夫君)上坂道路河川課長
道路河川課長(上坂博一君)議員さんの御質問に私のほうから御答弁申し上げます。梢川の関係につきましては、ちょっと議員さんのおっしゃられておること、 大谷川でなく八反地川ではなかろうかと思われます。梢川のバイパス関係ができた段階で、もとの梢川につきまして県のほうから払い下げを受けておりますが、この部分につきましては、 道路改良等にあわせて工事を行った段階で、今現在断面が1メートル掛ける1メートルのボックスカルバート等で漁業組合のほうまで流れてきておるわけですけれども、この部分につきましては、 市の管理河川に流入する部分でゲート等できちんと対応ができますので、河川からの流入につきましてはほとんどない状況になっておりますので今のところは、 特に市の管理河川である梢川についての対応は行っておりません。

森川等の土砂のけにつきましては、毎年地元の区長さん方から要望をされまして、 県のほうに要望を上げておるところではございますけれども、なかなか要望どおりの箇所の土砂のけができていないと。約3割程度ぐらいの対応しかできていないのが現状でございます。 今年度も5カ所程度やっていただけるということにはなっておりますけれども、なかなか大規模の土砂のけには至っていないのが現状でございますので、 今後も県のほうにこういった対応を強く要望をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

1番(平岡清樹君)議長
議長(佐川秋夫君)平岡清樹議員
1番(平岡清樹君)ありがとうございます。
あと一点だけですけど、さっき言っていた防災のマップですよね。伊予市のホームページから見に行くことが、普通のやり方では入れない状況に今あると思います。 検索でマップと書いてないと出てこないので、あのあたりのホームページを、市民の皆様が見やすい、わかりやすいように改良することは可能でしょうか。よろしくお願いします。

防災安全課長(新田亮仙君)議長
議長(佐川秋夫君)新田防災安全課長
防災安全課長(新田亮仙君)ホームページ上での防災マップにヒットする際の支障についてお答えいたします。 確かに、市のホームページ上で伊予市の防災マップに当たるまで何回か画面を展開する必要がございます。もっと簡単にハザードマップが見られるよう、 画面展開について担当部門と協力して研究してまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

議長(佐川秋夫君)次に移ってください。
1番(平岡清樹君)議長
議長(佐川秋夫君)平岡清樹議員
1番(平岡清樹君)3点目は、湊町臨海埋立造成地についての質問です。 理事者の皆様も御存じのように、伊予市にはいまだ買い手のつかない湊町の広大な埋立県有地、湊町臨海埋立造成地があります。完成から15年が経ちますが、 今では塩漬けの土地とされ、売却金額の件などで愛媛県との相違や、平成16年時の鑑定評価額と現在の評価額との差異など色々と調べさせていただきました。

その結果、伊予市としても念願となる企業誘致が未だに達成されていません。県がバブル時に埋め立てたため費用が多大に掛かっており、 売却金額も高額になってしまっていたこと、景気の低迷、工場立地環境の変化に加え、3・11の震災から、海岸には津波と液状化による埋没を懸念して、 敬遠する企業が多いと伺っています。

実際に、私が市議会議員になってから、ある海外の企業で世界展開をしている会社への打診をしましたところ、 関東から視察には来ていただいたものの、海岸に面しているとの理由でいま一歩踏み込んだ話ができませんでした。瀬戸内海で穏やかな沿岸部であっても、 3・11大震災におけるインパクトは大きく、津波の影響ははかり知れないと感じた次第です。ただし、津波に関して私が調べた内容ですが、 現実的には平成25年6月10日に公表された愛媛県地震被害想定調査では、南海トラフ地震の津波被害予想においても、 伊予市沿岸の津波水位はレベル2程度の被害予想でありますので、現在の埋立地周辺の高さ状態から少し改善し、プラスすれば、 何らかの対策で十分被害を逃れることは可能だと思います。

現に、松前の海岸沿岸部には、近年ボーイング社との契約で有名な「東レ」があります。その東レが、高機能炭素繊維生産設備の製造設備と工場敷地整備として160億円を投入し、 建設工事を2012年より再開し、現在進行中です。現在も、2015年3月の稼働を目指して、東レの最も重要な最新技術、新商品開発とともに、 炭素繊維の生産拠点となるグローバルマザー工場の建設を進めており、まさに愛媛県中予市区の海岸沿岸部における安全性を証明するかのように、 巨大プラントを建設しているところであります。このような売却に有効な実例を伊予市が取り上げ、自信を持って企業誘致の促進に拍車をかけ、 伊予市自らが購入企業へ高潮対策の具体的な防壁や施策を提案するぐらいの営業力を持って、約8ヘクタールにも及ぶ準工業地域の売却促進を各企業にセールスし、 強みを持って臨みたいものです。そのためには、より現実的な県との売却価格交渉の決定も必要とされます。伊予市といたしましては、 企業立地促進奨励金、雇用促進奨励金、用地取得奨励金などの条例を制定している現実も踏まえ、県にも伊予市の努力を理解していただき、 さらに膝を合わせた融和のとれる価格交渉を知事にもお願いするべきだと思います。もちろん、近隣に位置する湊町の市民の皆様の配慮も必要かと思います。 購入希望企業があらわれても、しっかりとした精査のもとに、騒音、悪臭、転売のおそれのある企業への売却を不可とし、 できるだけ今までと同じ環境の中で日常生活を過ごしていただけるように配慮をしていただくことを、 購入企業に賛同していただけることをお願いしておかなくてはいけません。

市民の皆様の雇用が生まれ、多くの社員を必要とする優良企業に幅広くアピールするためにも、愛媛県とも連携を密にし、協議を進めるべきだと考えます。 つきましては、愛媛県と情報共有できる機関を設置し、改めて想定価格を協議の上情報開示を行い、積極的に雇用対策、税収増を図るため 、県有地の売却を実現すべきだと考えますが、今後の理事者の皆様の御見解をお聞かせください。

市長(武智邦典君)議長
議長(佐川秋夫君)武智市長
〔市長 武智邦典君 登壇〕
市長(武智邦典君)湊町臨海埋立造成地についての御質問をいただきました。私から御答弁申し上げます。 湊町臨海埋立造成地は、議員御案内のとおり県有地ではございますが、市といたしましても一日も早い企業誘致及び有効利用を図るべく、 愛媛県企業誘致立地パンフレットへの情報掲載を行うなど、県担当部局と連携を図りながら、鋭意取り組んでいるところでございます。

分譲価格につきましては、この県企業誘致パンフレットに目安単価を掲載しておりますが、価格決定につきましてはその都度県が土地鑑定を行い、 決定をすることになっており、市が関与できる立場にないものでございますので、この点は御理解を賜りたいと思います。市といたしましても、 伊予市企業誘致促進条例の活用を図るため、県に情報を提供し、また情報の共有化のもとで、照会のあった企業について誠意を持って対応いたしております。

今後も、より以上に県との連携を密にし、御指摘いただきました津波対策への対応等を含め、企業誘致及び有効利用に向け、 方策を種々検討、協議をしてまいる所存でございます。一日も早い優良企業の誘致が実現するよう一層積極的に取り組んでまいりますので、 議員各位の御協力をよろしくお願いして、答弁といたします。

1番(平岡清樹君)議長
議長(佐川秋夫君)平岡清樹議員
1番(平岡清樹君)市長、御答弁ありがとうございます。 今、この埋立地が平成16年の原価で平米2万円というふうに公表、鑑定評価がされていますけど、今の鑑定評価だと1万数千円になると思われます。 これを愛媛県ともしっかりと密に連絡していただき、できるだけわかりやすい情報開示ができれば、もっと企業誘致がスムーズにいくようになると思いますので、 よろしくお願いします。 あと、砥部にも今度国道33号線に近いところに、夢の里とべといって7万8,500平米の企業誘致をする土地がこの間オープンされました。こういうことを踏まえて、 この伊予市の海岸沿いの土地というのはどんどん不利になっていくというふうに考えられます。33号線のインターチェンジにほどよく近いところに砥部がつくったことによって、 伊予市の海岸地がどんどん不利になるということは、それなりの金額、やっぱりそういうのも必要になってくるんじゃないかと思いますので、 これらの交渉を市長初め理事者の皆様にお願いして、できるだけ早い情報開示ができる体制をお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。

議長(佐川秋夫君)これをもって一般質問を終結いたします。